May 23, 2012
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自分が生まれた土地がすきだってのは、ちょっとすてきなことだよね。
この春は、一カ月働いた沖縄のユースホステルで、
福島から"保養"のためにやって来た100人のこどもたちに会った。
福島生まれ、福島育ちのこどもたち。
東京生まれ、東京育ち(ちょっぴりテキサス風味)のわたし。
日本のあっちとこっちから来た100人とひとりの生活が、どういうわけか沖縄で重なって、
わたしからしたら、それだけで、もう、摩訶不思議。マカフシギ!
彼らは毎日、外で遊び、中で遊び、けがしたり、けんかしたり、風邪ひいたりと大忙しで、
わたしは、"フロントのお姉さん"として、毎日せっせとはたらいた。
ある日思いついて、ひとりひとりに、「沖縄と福島どっちが好き?」って聞いてみた。
そしたら、大抵の子は「えー、どっちもー!」っていう。
「だめ!どっちか!選んで!」っていうと、
「えー無理だよー!」とかいいながら、
半分は、「じゃあ沖縄!」っていって、もう半分は、「やっぱり福島!」っていう。
「なんで?」ってしつこく聞くと、理由はいろいろ。
「だって、沖縄ではホテルに泊まったり、公園とかで遊べるし」
「海で泳げるし」
「ご飯もおいしいし」
「3月もぽかぽかだし」
「キャンプに連れてってもらえるし」
「それに、福島だと放射能があるし」
「だから外で遊べないし」
「放射能がなければ、福島なんだけどなあー」
「うちは原発から〇〇キロ圏内なんだよ!」
「でもまあ、福島には、家族とか友達がいるからね」
「先祖のお墓、守んなきゃいけないしさ」
「ふるさとだもん」
「オレ、沖縄きらい!」
わたしも、その春は、ただただどっか遠くに行きたくて、
どこにも行かないで東京でぼーっとしてるなんて、春休みを無駄にしてるとしか思えなくて、
でも例のごとく、お金はなくて、、、、、、
だから、お金を稼ぎながら、遠くに長くいられる方法を考えて、
沖縄のユースホステルの仕事を見つけたわけ。
期間中福島のこどもたちがそこに来るってのも知って、最終的にはそこに決めた。
遠くへ、遠くへ、と思って、沖縄まで飛んだの。
でもね、わたしも沖縄と東京どっちが好き?って言われたら、
少し迷ったあとに、「やっぱ東京でしょ!」っていうと思うよ。
事実、沖縄にいる間、東京に帰りたいーって結構思ったもん。
東京は灰色だし、きれいな海はないし、3月でも春の兆しは見えなかったし、
はっきり言って、そんなにおもしろいことなんもないけど、
でも、東京が好き。
その土地がすきなのかと言われると、そうでもないのかもしれないけど、
その土地の上にある世界がすき。
それを、なにか別のものに取り替えたりすることはできない。
それにはもう、遅すぎる。
福島キッズは、くっそ生意気で、わがまま言い放題の二週間を過ごしたのちに、
わいわい、にぎやかに帰っていった。
じゃあねーーーとか言いながら。
沖縄がすきっていった子も、福島がすきっていった子も、
どちらもやっぱり、家に帰るのはたのしみだったんじゃないかな、という、
少しナイーブ?な希望的観測。
自分が生まれ育った土地が、なんとなくすきってのは、
きっと、本当だったら、ごく自然なことだと思うんだよね。
どこかに生まれるってことは、
その土地と自分の世界を切り離すことができなくなるってことだと思うから。
これは、愛国心とか、そういうのとはまったく違う次元の感情だと思うんだよね。
だから、福島の子供たちが原発のことを思って、福島を選択することを躊躇するのは、
きっと、とても不自然なことのはずだよね?
わたしも灰色の帝都、東京がすき。
ふるさとだからさ。便利だし。
沖縄も、行ったことないけど福島も、すき。たぶん、絶対。
でも。
生まれ育った土地。
自分から切り離せない土地をもつことは、とても、すてきだと思う。
それは重荷ではあるかもしれないけど、
ひとつの世界を背負おうってんだから、そりゃあ重いだろうよ、と、思うのです。
でもその土地が重すぎたとしたら。
それも、わけもわからず日に日に重くなっていく土地だとしたら。
世界を切り離さざるを得なくなるのか。
それは、とても自然だけど、とても不自然だし、わたしはすこし寂しい。
でも。
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