July 11, 2012
ANONYMOUS
(ブログにどれだけプライベートな内容を書いてもいいかということについて、わたしの中で定めてる掟は、自分のプライベートはさらけ出してもいいけど、人のはだめ、というもの。)
(、、、なんだけど、この掟を今回限り、破ります。)
わたしの友達は、胸のところに黒い小さい染みみたいのがある。
偶然それを見てしまったときに「これなに?」って聞いたら、それは小さい頃お兄ちゃんとケンカして、えんぴつで刺された跡だという。
えんぴつの芯がそのまま残っているわけではないのだけど、ただ黒く染みが残ったのだそうだ。
ほくろよりもいびつな形をしていて、ほくろよりも薄い色をしている。
彼はそれがトラウマでか、胸のあたりに向かって指をさされたりすると、息苦しくなったりすることがあるようだった。
わたしはよくそれで、彼をいじめたものだった。
やーいとか言って、胸には触れずに、距離をおいたところから指をさす。
そうすると彼は「やめろよー」と言いながら、本当にすこし苦しそうにしていた。
なんてやなやつなんだろう。
その一連の動作は、当時のわたしとその友達の関係を表しているかのようだった。
その友達も、わたしも、今はそれなりには成長して、彼のトラウマは弱まったし、わたしのいじめっこぶりもすこしおさまった。
わたしにとって大人になることは、彼と一緒に過ごした日数を重ねていくことを意味していたし、すこしずつ、思いやる方法も、妥協する方法も覚えていった。
たぶん。たぶん覚えた。
最近は、彼のコンプレックスを覚えた。
自信まんまんで、プライドも高く、恵まれた環境で育ってきた彼は、ほとんどの場面においてコンプレックスとは無縁な人間だと思うのだが、彼もきちんとしこりを抱えていた。
しかも、わたしがそのしこりのはしっこをつかんでいるようだった。
わたしがそのはしっこを引っ張ると、彼はまた顔をゆがめて苦しそうにする。
わたしが寝返りを打つと、知らず知らず、そのしこりに触れてしまう。
そのコンプレックスを垣間見るたびに、わたしも胸がきゅっと苦しくなる。
すこし、悲しい。
そこには埋まらない溝があるなって、いつも思う。
彼とわたしの間には、埋められない距離がいっぱいある。
でも人間だもの、しょうがない。
最近はそう思える。
最近は家事を教わってる。
掃除をして、洗濯をして、ご飯は作ってもまずいから作らないけど、そうやって、彼のもうひとつのコンプレックスである潔癖性とマザーコンプレックスに対処してる。
友達のトラウマは、ほんとにほとんどなくなった。
だから、むずかしいことを考えるのは、また今度にしよう。
そうやって呼吸の仕方を覚えて、秘密を増やして、すこしずつ、すこしずつ人間になる。
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