February 8, 2013

QUESTION




昨日について。
ジョージタウンの名門校っぷりは、現職の国務大臣やアフガニスタンの大統領が来るたびに証明される。ヒラリー・クリントン、ハーミド・カルザイ、そして昨日はパネッタ国防長官がガストンホールにやってきた。

一ヶ月に一回くらいのペースで世界的に重要な役職に就いている人物がジョージタウンに来ては、一時間くらいの講演をしてくれる。ジョージタウン卒業生の功績をたたえ、現役の学生たちにもよく学び、よく働き、彼らのあとに続くよう呼びかける。合衆国の首都、”丘の上の町”の丘の上にある大学で4年間を過ごした学生たちは、使命とも誇りともプレッシャーとも言えるものを背負って世界に出ていく。この上なく恵まれた環境だが、ここは温室ではない。

そして、この場でパネッタ国防長官に直接質問ができたのは、それこそまたとない機会だった。講演前日に日本政府が自衛隊戦艦が中国戦艦にレーダー照射されたことを発表したことに対して、どれだけ事態は深刻なのか、アメリカとしてはどういう態度をとっていくつもりなのかを問うと、次のように答えた。

「太平洋地域はアメリカにとっても世界にとっても、経済的・政治的に非常に重要な地域であり、アメリカとその同盟国はこの地域の平和を守るためにとりうる手段はすべてとるつもりだ。中国はその平和を乱すような中国であってはならず、この家族の一員にならなければならない。」

インターン業務の一環としてこの講演を傍聴していたからには、絶対に質問をとらなきゃと思って、朝早起きしたわけなんだけど、結果的にちゃんと自分の質問が出来てよかった。質問タイムに入るときには「どうしよう、あんまり国際情勢の話はしてなかったけど、こんな質問しちゃっても大丈夫かな」なんて考えて躊躇していたんだけど、向こうの列の男の子がさっと立ち上がってマイクに向かおうとしてるのを見て、「これは行かなきゃ」と思って列に並んだ。そのあとはあっという間だったような気がする。

2013年の目標は例年の「めんどくさがらない」に「びびらない」を追加したのだけれど、この日もまたあとちょっとのところでびびって絶好の機会を逃すところだった。自分がジョージタウンにいて、マイクにとても近い席に座っていて、競争相手もそんなにいない、と、これだけ条件のそろった状況にいることがどれだけ幸運な偶然かということを考えると、今あの機会を逃していたら本当にバカだったと思う。それこそ、後悔しても仕切れなかったと思う。そのために「びびらない」っていう目標を立てたはずなのに!

結局、質問の内容と事態の緊迫具合のおかげで、パネッタ長官のこたえは日本のあちこちのメディアで報道された。中でも、優しかったのはテレビ朝日。背が小さすぎてちっとも写ってないのが残念。笑 
翌日には菅官房長官も長官の発言に対してコメントしていて、どれだけ尖閣を巡る領土問題が緊迫しているかということばかりが浮き彫りになって、嬉しい反面、ただただ心配になったというのもある。

うそ。本当はとてもうれしかった。笑

でも、この幸運のほとんどは本当に「運」だったと思う。すべてはセッティングされていて、長官もわたしはただの学生だと思っていて、自分で努力したことと言ったら、マイクに近い席をとるために朝早く起きただけ。あまりに簡単すぎた気がする。だから自分の運のよさに感謝するばかり。これから社会に出て実際に報道に関わる仕事に就いたとしたら、なにかに甘えられる身分ではなくなるし、運にばかり頼ってもいられなくなる。今回は本当に運が良かっただけだと思う。

いつも思うんだよね。自分の力で成功したい、って。
ICUは本当に温室だと思うよ。世間とはちがう価値観が共有されていて、全く違う雰囲気が漂ってる。自分たちは偏差値が高い、六大学に所属してこそいないけど学力はある、卒業生たちも有名な企業に就職してる人が多い、そんなことを根拠にした自信があるばかりで、自分たちの力量を世界に試されたことが無い、というか。特にわたしなんかは受験してないから、自分の力でここまで来たんだと胸をはって言えるバックグラウンドがない。自分は成績のいい優等生としてやってきた節があるけど、本当に自分の力で社会でやっていくのか、社会に出たときに自分は本当に優秀な人材なのかということを考えると、あまり自身がない。

だから、自分の力でここまできたぞって言えるようになりたい、自分の力で成功したい、自分の力でしあわせになりたい。恵まれてきたことには感謝の気持ちでいっぱいだし、運も実力のうちというのは十分あり得ることだと思う。それでも。

まとめると、自分の質問がこれだけメディアに使われるような重要な発言につながったことはうれしい、けどあまりに簡単すぎたことに違和感がある。社会に出る日を前にして、自分が本当にただの温室育ちの甘ちゃんじゃないということに自信がない。自分の力を試したい。

日本に帰ったら、すぐに就活を始めるのでなく、自分の力をもう少し試すことに使ってみたいというのはそういうこと。でも今から始められるよね、それも。残りの留学生活・インターン業務、ばりっとびびらずにやってかなきゃと自分を戒めるばかりなんのです。


あら、まじめちゃん。


おしまい








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