June 10, 2012

PETER PAN



最近ずっと気になっていることがある。
自分はおとななのか、それともまだまだ子供なのかということである。
双方の中間地点にいるんでしょ、と言われれば、まあそりゃそうだ、と言いたくなるし、
誰かに扶養されてる間は子供でしょ、って言われても、まあそうだねえ、と言ってしまうし、
永遠に子供のこころでいられたら最高じゃない?、みたいなこと言われると、ふーん。。(別に)ってなるし、
はっきり言って、自分が何を疑問に思っているのかよくわからないのだけど、
とにかく気になる。
自分はおとななのか、それとも子供なのか。
いや、もっと正確に言うと、自分の子供時代がもう終わってしまってはいないのか、ということが気になる。
まだ子供を標榜しててもいいのか、と、不安になる。



おとなと子供といえば。
某学生映画祭の運営委員をちょっとばかしやらせてもらっていたころ、
他の委員の人たちが協賛企業や映画館の社員の人たちのことを「おとな」と呼んでいたのが、そのときすごく不思議で、すごく印象的だった。
「社員の方」 とか「スタッフさん」とか呼び方は、なんでも良かったと思うんだけど、
それを「おとなたち」と呼んでいたのが、なんとも言えない幼い敵意を感じた気がした。
ピーターパンがフック船長相手にぶんぶんふりまわす、あのしなやかに風を切る剣みたいな。
そんな乱暴さと軽やかな憎しみが混ぜ合わさった表現だった。

もしくは、確固たる決意の表れとも言える気がする。
学生だからってばかにされるような自分たちじゃないぞ、って思っての「おとな」だったんだろうな、と今なら思えるけど、当時はそのむきだしのプライドみたいなものが気持ち悪かった。


はたまたおとなと子供といえば。
こないだ友達が、その子の友達が浮気したり、浮気相手の子供を妊娠したり、そのことが彼氏にばれたりした修羅場のどろどろ話をしてくれた。
なんともセンセーショナルな話で、こんなこともまた現実にあるのかーと、映画やテレビでばかりそういうものを摂取していたわたしは、恐れおののくとともになんだか感心した。
そんなことをやってのける女の子と同い年かー自分は、(へぼいなわたし)と。
でも、自分はそんな思いしたくないなー、
しかも自分の近しい友達がそんなことしてるの見たらあんまいい気分じゃないだろうなー、とか思って、
「いつまでも、ああーあの二人付き合ってるんだーかわいいねーくらいの恋愛や恋ばながしたい」と言ったら、
その友達には、「いつまでも中高生みたいな恋愛がしたいってこと?」と苦笑いで言われた。

なるほど、わたしの望む恋愛は中高生レベルだと、そういうことですか。笑
でもそう言われたら、びっくりするくらい納得した。
下心とか性欲とか色気とか、そういうものと無縁でいたいとでもいうのか、と。
無縁でいたい、と望むふりをすることによって、純粋ぶろうとでもしてるのかもしれない、と思った。
わたしは偽善的になる傾向がある。


とにかく。


自分と同い年のひとたちがさ、
そうやっていっちょまえに浮気したり、ワンチャン(最近覚えた)したり、子供産んだり、仕事したり、はたまたクビになったり、生活に困ったり、毎日に飽き飽きしたりしてる中、
自分は大学に通って、留学にも行って、友達と遊んで、彼氏とも遊んで、やりたくないことはやらないし、好きなことは好きなだけやるし、そうやってのびのび生活してる。
まだまだ自分は大人ではないぞ、と、<子供>っていうレッテル振りかざして、それこそピーターパンみたいに色んなもの切り捨てまくって、好き勝手にしてる。
子供ほど残酷な生き物はいなかったりする。

でも、実は気付いたらもう自分は子供ではなくて、もうおとなで、本当はこんな生活許されてなくて、目をぐいぐいこすってよく周りを見てみたら、よその人たちは本当にもう大人になってしまっていて、自分を白い目で見ているのではないかと。
そんなことを考えたりする。
わたしはなにかを大きく誤解しているかもしれない、と。
自分が思っているよりもはるかに、大人の方に近いのかもしれない、と。
そして、もし自分がもう大人になってしまっているのだとしたら、手放さなきゃいけないものがたくさんある気がする。
その切なさと不安を、ばかばかしいものと思われてもしかたがない。
こんなことを考えてるだけで子供だと言われても、それもまた、しかたがない。

自分が丸っきり子供だとは、もちろん思ってないんだけどね。
でも、丸っきりおとなだとも思えないんだよね。
そうやって、中間地点にいる自分を意識すると同時に、もうどちらでもなくなってしまって、でもどちらかにしかなれない自分を感じる。
自分がなにかってことがわからないことに不安を感じたっていいじゃないか!とケンカを売ってみたくもなる。

要はね、
一生子供でいたいのではなく、気付かぬうちに大人になってはいたくないだけ。
ピーターパンが、ついに剣を地面に置くときのからんっていう乾いた音を、聞き逃すのがこわいの。
だから、そのとき自分が手放すことになるであろうものを握りしめ、じっと聞き耳を立てる。
もうすでに聞き逃していなければの話だけど。 




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